声を綺麗に録音しよう 第二章 -2020年 安くて使えるおすすめのオーディオインターフェイス編-
さて、マイクを買う予定、または既に持っている人が次に必要になるのは、オーディオインターフェイスです。サウンドカード、またはサウンドボードと呼ばれるカード状のものもあります。2020現在の主流はオーディオインターフェイスです。いずれも呼び名が違うだけで製品の種類、役割としては同じものです。
まずはじめにそんなの初めて聞いたよ!な方や、名前は知っているけど実は良く分かっていない!そんな方に向けて説明します。
目次
オーディオインターフェイスとは一体何なのか?
オーディオインターフェイスとは「PCに音を入力する」、「PCから音を出力する」を担当しています。何も録音しないとしても、PCから音を出す際には必ず必要になります。メーカー製のPCなどをお使いの方は自分で何も購入しないでも、設定さえ間違っていなければとりあえず音は出るはずです。これはマザーボード、もしくはPCIバスなどに、最初から音を鳴らすためのボードが組み込まれている為です。また、小さいマイクマークが書いてある端子もあると思います。ここにマイクを刺せば録音することも可能です。ではなぜ最初から音が出る、そして録音も出来る状態なのに、わざわざ新しくオーディオインターフェイスを購入する必要があるのか?
簡潔に言えば、標準で搭載されているサウンドボードと、別途購入するオーディオインターフェイスでは圧倒的な性能差があります。
ノイズが劇的に軽減
まず最も重要な点ですが、雑音、いわゆるノイズです。標準で搭載されているサウンドボードは、このノイズに非常に弱いんです。
PCの内部には色々な機器が稼働しています。これらがノイズの発生源となりますので、標準装備されているサウンドボードにマイクを挿して録音すると、このようなノイズも一緒に録音されてしまいます。
現在オーディオインターフェイスを持っていなくて声を録音している方は、多分緑色の小さな差込口にマイクを挿してますよね?ただ録音するだけならこれで事足りますが、果たしてその音質に満足していますか?
声で活動する方でしたら自分の声が武器なのに、その大事な声に雑音が入る。これは致命的と言えます。他人にノイズが入ってる声を聴かせるのも良い気はしないでしょうし、聴く方だってそんなの聴きたいわけがありません。
また、例えノイズが少ないと思っても安心してはいけません。録音レベルが低かった場合、つまり小さい声で録音してしまった場合は後でしっかり聴こえるために音量を大きくするわけですが、その際声と一緒にノイズの音量も上がってしまいます。
音質はどうでしょうか。録音されたファイルを聴き返すと、なんだかモコモコしていたり、いまいち抜けが悪くこもって聴こえたり、あまり満足できない状況ではないでしょうか。
出音が良くなる
また、出音も良くなります。これは聴いていただいて違いを実感してもらうしかありませんが、明らかに良い方向に変わります。値段に比例するところではありますが、数千円レベルのものでもオーディオインターフェイスのアリ、ナシでは全然違います。
上記の理由からまだお持ちでない方は、是非新しいオーディオインターフェイスの購入をオススメします。
オーディオインターフェイス購入によるメリット!
オーディオインターフェイスを購入すると以下のメリットがあります。
- ノイズの軽減
- デジタルで録音できる
- レイテンシーの低減(オーディオインターフェイス次第)
- 高サンプリングレート、高ビットレートで録音出来る(オーディオインターフェイス次第)
- 音質の向上(オーディオインターフェイス次第)
- 様々なバンドルソフトが付いてくる(オーディオインターフェイス次第)
- 様々な入出力系統が装備されている(オーディオインターフェイス次第)
当然と言えば当然なんですが、大抵は製品自体に左右されます。声を録音する為だけにオーディオインターフェイスを使う場合、7番目の入出力系統の項目はあまり関係ないです。
で、6番目のバンドルソフト。最近は安価なオーディオインターフェイスに、大変強力なDAWソフト(デジタルオーディオワークステーション)をバンドル(付属)しているケースが多く、このDAWは使ってみると、色々と面白いことが出来ます。EQによる音質補正や声の加工やエフェクトなど、色々と遊べることでしょう。
※サンプリングレート、ビットレート、レイテンシーなどの説明は割愛させていただきますので、意味が分からない言葉がありましたら積極的に検索して調べてみましょう。知っておいて損はないですよ!
オーディオインターフェイスの主な接続方法
オーディオインターフェイスをPCに接続するための方法は、主に以下の4通りあります。
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- PCI/PCI Express
- USB
- IEEE1394(FireWire)
- Thunderbolt 3
PCI接続
あまり馴染みのない方も多いと思いますが、PCI接続は非常に安定します。CreativeのSound Blasterなどが有名です。安価で素晴らしい製品もあるのですが、PC本体のケースを開けて自分でPCIバスにカードを取り付けないといけない為、若干敷居が高いです。ドライバー1本で取り付けられるので難しくはないのですが、何かトラブルがあった時に対処できないPC初心者や、機械が苦手な方にはオススメできません。
USB接続
お馴染みのUSBはさすがに皆さんご存知でしょうし、今やデスクトップPC、ノートPCでUSB端子が付いてないというのは想像できないので、ここを見ている方にはUSBタイプが一番のオススメと言えます。迷わないのは良いですよね。
FireWire接続
次はIEEE(アイトリプルイー)1394、別名FireWire接続です。まずお手持ちのPCにIEEE1394端子が付いてることが前提です。無ければ買わないといけません。接続方法はUSBと同じで簡単、また安定性や転送速度の向上が望めるのですが、なにせ高価な製品が多いのであえて選ぶ理由も見つかりません。「安くて使える」をテーマにした今回の記事では紹介を省きます。
Thunderbolt 3接続
これも馴染みのない方が多いと思います。2020年、まだあまり普及していませんが、これから普及するかもしれません。Thunderboltで接続する製品はクオリティが高く素晴らしいものが多いので、お金があればThunderboltに移行するのは全然アリだと思います。しかしやはり高価な製品が多いので、ここを見ている大半の方にはオススメできません。FireWire接続同様に「安くて使える」をテーマにした今回の記事では紹介を省きます。
それではここでオススメしているUSB接続のメリットを見てみましょう。
USB接続のメリット
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- 基本的にどのPCにもUSB端子は付いているので、誰でも使える
- USBポートに差し込むだけで接続出来るので、とても簡単
- 接続したら説明書に従い、ドライバーを入れるだけで準備OK
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と、PC初心者でも安全且つ簡単に接続できる優しい仕様なのです。
※注意点として、USBハブに挿すのではなく、PC本体のUSBポートに直接挿して下さい。USBハブ経由ですと、うまく動作しない可能性があります。
オーディオインターフェイスのオススメ1選
正直なところ、現在オーディオインターフェイスを持っていない方は、これ買っておけば間違いありません。僕も一つ持っていまして、気軽にボイスを録る際などに活用しています。歌、ナレーションなど何にでも対応できます。コンパクトで場所を取らないし、作りもしっかりしていて安っぽさもありません。そして有名DAWソフト Steinberg(スタインバーグ)の「Cubase AI」、iPad 用のマルチタッチ DAW「Cubasis LE」もバンドルされているので、USBを接続してドライバ入れてソフト立ち上げればすぐに録音の準備OKです。ということでオススメは1つです笑
もし様々な理由でこれに物足りなくなったら、次のステップとしてオススメしたいのは2つあります。少々高いのですが、そちらも紹介しておきますね。
値段だけ見るとなかなか高価に思えますが、オーディオインターフェイスの中で見るとそこまで高くありません。値段なりの価値はあると思います。世界的に有名なUniversal Audio社のオーディオインターフェイスです。UAD-2が使えますし、バスパワーで駆動、非常にコンパクトで持ち運びも便利です。Unisonテクノロジーを搭載し、世界中で使われているチューブ/トランスフォーマー搭載のマイクプリアンプが持つ、トーン、タッチ、そしてフィーリングを完全再現できます。Macの方に特にオススメです。
ちなみにUniversal Audio ARROWはUSBではなくThunderbolt接続です。Windowsの方はご注意ください。またQuad Core i7以上のプロセッサーを推奨です。購入を検討される方は、諸々事前にしっかりとご確認ください。
これは文句なしに素晴らしいです。現在自宅でも職場でもメイン機として使用しています。割と高価な部類に入りますが、音は最高に良く、ド安定していて、レイテンシーも詰められる。どこのレビューを見ても評価は高いと思います。値段以上の価値があります。発売して間もなく購入してずっと使っていますが、これだけ使い続けても不満は無く、他に乗り換える気もありません。それほど気に入ってます。
2020年 安くて使えるおすすめのオーディオインターフェイス編まとめ
大分偏った紹介をしてしまいましたが、変に色々オススメするよりは、これだー!!っていうのが1つというのもアリかなと思ってスタインバーグのUR22mkIIをご紹介しました。まだオーディオインターフェイスをお持ちでない方は是非ご検討ください。